流体が「液体」のKv計算式は、これです。
Kv=Q√(ρ/儕x1000)
Q ;流量[m3/hr]
儕;差圧(一次側圧力−二次側圧力)[bar]
ρ ;流体の密度[kg/m3]
この式、流量と、√差圧が、比例になっていることがわかります。
つまり、差圧が大きくなるほど、流量が増える計算になります。
だから、このバルブを使うって決めても、圧力がわからないと、流量がどのくらい流れるかってのは、わからないんですね。
だから、バルブ屋は、バルブを選定するときに、
バルブ前後の圧力は、どのくらいですか? って聞きます。
それで、差圧を計算するんですね。
ただ、ちょっとここでややこしいのが、プロセス設計を行う場合です。
例えば、ポンプを選定するとき、このポンプはどの程度の揚水力が必要か、決めなければなりません。7mの高さのタンクなら、7mH2Oのヘッドは必要ですよね(7mの高さまで水を持ち上げる力が必要です)。
この途中にバルブがあるならば、バルブの分だけ圧力損失があるので、その分、ポンプに余力を持たせなければなりません。
だから、バルブの圧力損失は、どのくらいですか、と聞かれる場合があります。
でも、バルブの圧力損失は、上記の式の通り、流量と1次側の圧力によって決まるので、「圧力損失は○○kPaです」なんて、答えることはできないんですね。
つまり、ポンプ選定では、バルブの圧力損失を知りたい。
でも、バルブの圧力損失は、ポンプや前後の配管によって変わるので、一概には答えられない。
ということで、どっちを先に決めればいいか、わからなくなってしまいます。
卵が先か、鶏が先か、みたいな感じですね。
じゃ、どうやってバルブを選定すればいいのか。
これはちょっと難しいです。
そのアプリケーションによっても、答えが変わってきますからね。
この時の考え方として、バルブオーソリティーって考えがあります。
バルブが無いとして、ポンプが○○MPaの吐出圧力が必要であるならば、その30〜50%程度を、コントロールバルブの圧力損失として加算し、ポンプにはそれだけの余力を持たせる。
そして、コントロールバルブは、この30〜50%程度の圧力損失を、バルブ選定の計算として使用する、というものです。
ただ、この考えが、いつでも、どこでも正しい答えになる、とは言い切れないので、ちょっと注意が必要ですが…
もしポンプとバルブを選定するのに、お悩みなら、参考にしてください。
また、ありがちなのですが、ポンプの性能が高すぎて、どうもコントロールがうまくいかない、ということもあります。
「とにかく、たくさん流せばいいんだ」っていうアプリケーションなら、あんまり悩まないでしょうけど、
「このポンプとコントロールバルブで、温度制御を行いたい」という場合には、流しすぎればいいってわけにはいかないですからね。
その場合には、ポンプの出口側に、戻りのラインをつくっておき、途中にリリーフ弁をつけておいて、リリーフ弁を制御することで、ポンプ出口側の圧力を安定させて、コントロールバルブの制御が行いやすい条件をつくることも、大切です。
また、最近はインバータが安くなってきているので、ポンプのモータをインバータで制御して、圧力を安定させる、という手段も、考えられます。
ただし、この方法は、非圧縮性流体である「液体」だから、有効な方法で、「気体」や「水蒸気」では、有効とは限りませんので、ご注意ください。
このあたり、ちょっと悩むところです。
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